2013/02/16 06:38
14日のアメトーーク「カメラかじってる芸人」を観ていたら、私が好きな「後味の悪い話」に出くわした。
劇団ひとりが大沢あかねとシンガポールに新婚旅行したときの話。
予定が狂い、予約した時刻より早くレストランで夕食を済ませた劇団ひとりと大沢あかね。
二人がホテルの部屋にいると、ホテル従業員がノックもせずにドアを開けた。
従業員は二人に気付くと、慌てたように何も言わず出て行った。
予定が狂わなければ、その時刻はレストランで食事をしている時刻だったので、従業員がコソ泥をするために部屋に来たのだと劇団ひとりは恐怖で震えた。

二人はろくなホテルじゃないと思い、荷物を片っ端から金庫に入れることにした。

しかし、劇団ひとりが廊下に出ると、小さなテーブルが置かれており、
「ハッピーハネムーン」と刺繍がされたクロスとスイーツがあった。

従業員は新婚旅行を祝うサプライズを仕掛けるために部屋に来たのだった。
そんな厚意も知らず、コソ泥扱いした劇団ひとりと大沢あかね。
劇団ひとりはこの写真を見るたびに心が痛くなるという。
後味が悪くておもしろい。
この話の特徴は、善意と悪意が180度、反転するところだ。
これと似た話が3つ思い浮かぶ。
まずは浅香唯の話だ。

浅香唯が現在のAKB48のようにアイドルとして大活躍していたころ、ストーカーに尾行されることがよくあった。
そのストーカーはだんだんと増えていき、部屋を近くのマンションから双眼鏡でのぞかれるまでになり、終いには家のまえにたむろするまでになった。
自分の追っかけだということはわかっていたが、何をされるか怖くて仕方なかった。
ある時、浅香唯は思いきって「もうやめてほしい」と、そして、何のためにこんなことをしているのか聞いてみた。
すると「アヤシイ奴が唯ちゃんの家に侵入しないように」という答えが返ってきた。
意外な答えに浅香唯は驚いた。
彼らは悪意があったわけではなく、守ってくれようとしていたのだった。
これも善意と悪意が反転している。
まあいずれにしても気持ち悪い話だが、感想は省略。
もう一つは都市伝説の有名な話。
若者がクルマで知らない山道を走っていたら幽霊が現れ、驚いて急ブレーキをかけた。
すると、クルマの前には崖があり「幽霊が助けてくれたんだ」と感謝して戻ろうとする。
しかし、幽霊は「死ねばよかったのに」と言って消える。
という話。
まあツンデレか知らんけど、結局、助けてるんだけどね。
最後はケンドーコバヤシが話していたツーナッカン中本の話だ。
これは単純に「後味が悪い」ってだけだが、URLでも貼ろうかと思い、検索したが出てこないのでさっきと同じく書かせていただこう。
お笑い芸人なので、ネタ、ウソ、などは考えられるが、ここではその意識は除外して書こう。

夜、ツーナッカン中本が電車に乗っていると、酔っぱらいのおっちゃんがゲロを吐いた。
車内はたちまちゲロの匂いが充満し、クサくてたまらない。
すると、一人のおばちゃんがナイロン袋を取り出し、素手でゲロをかき集めるとナイロン袋に入れて何事もなかったようにキレイに掃除した。
中本は「すごいおばちゃんがいるもんだな」と思った。
その時、目の前のギャル風の若い女の子がケータイを手に持ち、ツイッターにその出来事を書いているのが目に入った。
最後に「私もこんなおばさんみたいになりたい」と書いていた。
中本は思った。
「おまえ、この出来事をネタに、フォロワーにエエカッコしたいだけじゃねえか。どうせ好感度を上げようとしてんだろ。次、同じことが起きたら、おばちゃんと同じこと出来るのかよ。出来もしねえだろ、アホンダラ」
この話の後味の悪いところは、このセリフを女の子に向かって直接吐き捨てたことだ。
女の子は泣いてしまったという。
世の中は後味の悪いことだらけだ。
ギンギンに勃起していてゴムを着けられたときの刺激でフィニッシュしてしまうこともある。
本当に後味が悪い。